第28回 ときめいたメモリアル

普通の日記(今回は長文です)

中学に入って、僕は恋をした。
名前はＢさんと言って、スポーツは普通だったが勉強が出来る子でそんな大人びた性格に憧れていたんだろう。

しかし、その頃からすでに女性嫌いもあって、女子とは関係があまりなかった僕は彼女もいるＯに相談しました。
Ｏは「ああ、告るなら普通に呼び出して告っちゃえばいいじゃん？」と言ってきました。
とはいえ、女性関係が少なかった僕がいきなり呼び出しても来てくれるはずなんてなかったんです。

（中略）

告白する機会は唐突に訪れた。

「委員会だったの？お疲れ様」
2人しかいない教室での放課後、委員会から帰ってきた僕は、同じく学級委員会から帰ってきたＢさんに話しかけたのです。
「どんなこと話してたの？」
それは多分、僕が彼女のことを知りたいと思ったから突然出た言葉でした。

（中略）

Ｂさんは、僕の返答に苦笑しながら
「それにしても、一樹君が私に話しかけるなんて珍しいね」
と言ってきたので思わず、
「実は僕、Ｂさんのことが前からすきでした。
だからその、声をかけたんです。」
と返してしまったのです。

それは、紛れもない告白でした。
僕は言って恥ずかしくなりました。
みるとＢさんは赤面しながらも回答に困っている様子でした。
だから僕は言いました。
「答えはいつでもいいから。でも・・・待ってるから・・・」

（中略）

僕が廊下に行くとＢさんがＩさんとＫさんと一緒に立っていた。
開口一番Ｉさんが言った。
「Ｂさんにどんな酷いことを言ったの？」
僕は思いもしない発言にただ驚き返すことしかできなかった。
すると今度はＫさんが
「しらばっくれないでよ、Ｂさんが酷いこと言われたって・・・」
僕はただ、わけもわからず。
「Ｂさん、これはどういうことなの？僕はＢさんにその・・・・こ・・・告白しただけじゃないか」
するとＫさんが全てを察したように
「あーそっか、そういう事だったんだ・・・」
僕はそれでも何のことだか解らなかった。

「アンタが告白したのが原因だよ。」
Ｋさんは冷たくそういいました。
「なんで？僕はただ・・・」
言葉を遮って今度はＩさん
「君ね・・・自分がオタクだって自覚あるの？」

意外な発言だった・・・
「オタクだったら現実の女性を好きになっちゃいけないっていうの？」
そんなはずはない。
恋がしたければしていいはずだ。
「僕はＢさんが好きなんだ」
それが彼女を好きって言う気持ちなんだ。


するとＢさんが静かにこう言った。
「それがキモイんだよ、このキモオタ。」



 

今の日本は重複言葉で溢れています。
僕は重複言葉が嫌いです。